こんにちは、ともまるです。
今回は25mのクロールを速く泳ぐ方法についてお伝えします。
25mを速く泳ぐために皆さんは何を練習されますか?
実は、25mのクロールを速く泳ぐために泳ぎの練習をしてもそこまで速く泳ぐことは出来ません。
最短で9秒程度で決まってしまう25mのクロールは飛込みが上達することが最も大切なことと言えるでしょう。
この記事を最後まで読んでもらえれば25mのクロールを速く泳ぐための方法を理解してもらえるはずです。
この記事がおすすめな人
・水泳選手
・スタートを上達させたい人
クロール25mを速く泳ぐには飛込みが最重要だという理由
冒頭でもお話しした通り、25mのクロールは水泳選手であれば10秒前後で終わってしまうあっという間な距離です。
水泳は25mの中で競技のルール上、
15mまでドルフィンキックをしていいと決まっています。
言い換えればクロールを泳ぐ距離は10mしかありません。
つまり、スタートから浮き上がりの時点でレースの6割は終わっているということになります。
レースの半分以上を占めるスタートから浮き上がりの部分を蔑ろにはできませんよね。
また、スタートを鍛えた方がいいという理由はもう一つあります。
いくら泳ぐ速度上げても飛び込む時の速度の方が速いです。
泳ぐのと走るのを比べた時に走る方が速いのは当たり前ですよね?
スタートでも同じことが言えます。なので、25mを制したいのであれば『飛込み』から鍛えるようにしましょう。
その方が効率的にタイムを出すことができます。
クロール25mを速く泳ぐスタートの飛び方
では、25mを速く泳ぐスタートをするにはどのような事をすべきなのかお伝えしていきます。
25mを速く泳ぐための最重要課題は
・スタートのテクニックを上げること
まず、単純にして明解なのは飛距離を延ばすことです。
2m跳ぶ人と3m跳ぶ人では3m跳ぶ人の方が勢いよく水中に飛び込めますよね? その後の水中動作のスピードも変わってきます。
ただ、これは直ぐには改善できないし、日々の積み重ねでしか身につかないことです。
ジャンプなどをして瞬発力を鍛えていくことが大切になります。
瞬発力強化は各々頑張ってもらうとして、今回はスタートから入水までのテクニックを詳しくお伝えしていきます。
クロール25mを速く泳ぐスタートテクニック
まずはこちらの動画をご覧下さい。
腕を引かないスタートだと、
— 石井諒@飛び込みの人|#SWAG (@ryo_swag) April 15, 2019
上半身を上げる動作は難しい。
その時は「初動時」ではなく、
「前脚が離れる時」に上げる意識を。
映像は寺村美穂選手( @teramipo )
スタート台から前脚が離れた時の
フラットな姿勢が素晴らしい!
(※本人から映像を提供して頂きました) pic.twitter.com/5DsGflopY8
寺村美穂選手のスタート映像ですが、この動画で注目して欲しいのは以下の部分です。
・空中姿勢が平らになる事
・一点に入水出来る事
スタートが上手な人は大抵、上記の3ポイントをおさえた飛込みをしています。
これが飛込みで勢いよく飛び出すテクニックの基礎であり、入水で勢いを止めない入水の仕方なのです。
以下は世界のトップクラスの選手の飛込み映像ですが、やはり先程の3点はしっかりと守られていて出来る限りスタートの勢いを止めない入水がされています。
【Marius Kusch選手のスタート】
— 気まぐれスイマー (@kimagureswimmer) March 25, 2020
2019ヨーロッパ短水路100mFLY優勝(49.06)
・手指の入水時、両脚が水面と平行
・左膝は90度以上屈曲しない
合図と同時に肘頭が進行方向と逆向きに動く。また、後脚離地〜前脚離地まで肘関節角度がほぼ変わらないため、主に肩甲骨の動きによって腕を移動させたと推測 pic.twitter.com/oYO9ODZGif
【Roland Schoeman選手のスタート】
— 気まぐれスイマー (@kimagureswimmer) March 7, 2020
2004年アテネ五輪100m自由形第2位(48.23)
練習中の1コマ
・前脚が台から離れる際、顔面が水面とほぼ平行
・前脚が台から離れた後、両腕を組んでから両足を揃える
前脚が台から離れる際に胸を反る印象。肩関節伸展による上体の屈曲動作を抑えるためと推測。 pic.twitter.com/h1wSdRvGXI
【Adam Peaty選手のスタート】
— 気まぐれスイマー (@kimagureswimmer) April 16, 2020
2016リオ五輪100m平泳ぎ優勝(57.13)
・入水時、手先から足先まで一直線
・背中のライン上で両腕を組んだまま入水
バランスボールを置くことで、入水時の水面に対する下肢の角度が大きくなりやすい。この時、上肢の角度は水面に対して大きくならない点がポイントか。 pic.twitter.com/1AXbdvF6E7
男性がよく行う腕を引いて飛ぶスタートは派手でカッコいいですが、真似をするにしても先程の3点を忘れずにスタートを行うことが大切です。
【Simonas Bills選手のスタート】
— 気まぐれスイマー (@kimagureswimmer) January 25, 2020
2016リオ五輪50mFR第8位(22.08)
スタート練習の様子
・空中で腰は常に一直線を保つ
・空中で両足が揃った後、足関節が90度付近まで屈曲
跳躍後、後脚の股関節を屈曲する反動で上体も屈曲している印象。この股関節の動きが体全体で「くの字」を作るための予備動作か pic.twitter.com/saUwI5ktFt
トップの男性選手でもSimonas Bills選手のように腕を引かないでスタートする男性もいるので腕を引くスタートが出来ないという人でも参考に出来ると思います。
よく腕を引けば良い飛込みになると勘違いしているスイマーがいますが、それは間違いです。
確かにスタート自体の勢いは増しますが、スタートの勢いの9割以上は脚によって決定するといっても過言ではありません。
なので、格好を真似するよりしっかりスタート台を蹴って綺麗に入水することの方がよっぽど大切なのです。
それでは、先程の3点を上達させるためにはどのような練習が必要かご紹介していきます。
スタートの必須テクニック:後足から蹴り始めて、前足で台を押すこと
大前提としてクロールを速く泳ぎたいなら蔵会うチングスタートをマスターしましょう。
クラウチングスタートで両足同時に動かしてしまう人によくありがちなのですが、台を蹴って押している感覚がないということを言われます。
その感覚を感じられないのは片足ずつ台を蹴るという感覚が身体に染み付いていないからだと想像できます。
クラウチングスタートをする際には必ず後足からスタート台を蹴るようにしましょう。
その方が進行方向により強い力を伝えることができます。
後足から蹴り出す方法は慣れです!
スタートの合図があったらまず初めに後足から動かすことをひたすら繰り返し練習を行いましょう。
これは、慣れや癖のような部分なので、何回も行うことで習得できます。
もし、日常生活でもスタートの後足で蹴る感覚を意識したいなら、
歩行時に後足で地面を蹴るように歩く
ようにすると感覚が分かり易いかもしれません。
後足から動かせるようになったら、最後は前足でスタート台を進行方向に押してあげます。
【スタート 前脚で台を蹴るためのドリル】
— 気まぐれスイマー (@kimagureswimmer) September 7, 2019
後脚の膝を曲げたまま、前脚で台を蹴る
・構えた時、顔面は水面とほぼ平行
・前脚で台を蹴る時、後脚の股関節がやや伸展
前脚で台を蹴った直後、上半身が水面とほぼ平行になる。
意識的に上体を上げた結果と推測。その影響で後脚の股関節が伸展か。 pic.twitter.com/FNNvCmcwGd
この動画を見ると前足だけで飛び込みをしていますよね?
これをやると『前足で台を押す感覚』を養う事が出来ます。
飛び込み台が無くても、プールサイドに足の指をかけて同じ様に片足で飛び込めば同じ感覚を掴むことが出来ます。
また、片足ジャンプを行って片足で動く感覚を養うのも1つの方法です。
その感覚が養えれば先程の『後ろ足から動き始める』を合わせて
『後ろ足から蹴り始めて、前足で台を押す』
が完成します。
これが出来るようになる事が、速く泳ぐスタートの第一歩です。
スタートの必須テクニック:空中姿勢と入水
さて、スタートの蹴りだしが出来たら空中の姿勢と入水がすぐ目に前に迫っています。
しっかり蹴り出す事が出来ても、空中姿勢がバラバラだと上手に入水する事が出来ません。
必要なコツは
です。
スタートはほとんど、スタート台を蹴った瞬間に決まるといっても過言ではありません。
スタートは一般的に45度未満で入水すると飛込みの勢いを止めずに進むことが出来ます。
そのためにも、蹴りだしの角度が上にも下にもいかないように、真横(進行方向)に向かって蹴ることを意識してみましょう。
しっかりスタート台が進行方向に蹴れていれば、比較的浅めの角度で入水することができます。
もし、スタートが上手くいかない人がいたら入水の瞬間に
・腹筋に力を入れる(お腹をへこめるイメージ)
ようにしてみましょう。
そうすれば、入水の瞬間に身体の角度が変わることが抑えられ、スムーズな入水になります。
クロール25mを速く泳ぐ入水後のテクニック
25mを速く泳ぐのにスタートが1番大切ですが、2番目に大切なのはスタートの勢いを止めないことです。
皆さんは浮き上がり動作が速い人が何をしているかご存知でしょうか?
答えは、水の抵抗の少ない水中動作をしています。
もしスイマーで、
上記に当てはまっているとしていたら要注意です。 もしかしたら、水の抵抗が大きいキックをしている可能性があります。
考えてもらえるとわかると思いますが、強いキックを打とうとすればするほど脚の動かす幅が大きくなってしまいます。
動作が大きければ大きいほど水の低下を受ける面が増えるので飛び込みの勢いを止めてしまうのです。
なので、速く泳ぎたい人に必要なことは
を打つことで、飛込みの勢いを止めないように心がけましょう。
そうする事で、飛び込みの勢いを止めにくくなります。
この動画の35秒付近を見てもらうとわかりますが、速い人のドルフィンキックは動きが速くて細かいです。 水の抵抗をできるだけ受けない意識を大切にしましょう。
クロール25mを速く泳ぐ方法まとめ
・蹴り出しの角度と姿勢が大切
・水中動作で飛び込みの勢いを止めない
いかがだったでしょうか?
もちろん、泳ぐ速度を上げることも大切ですが、水泳の性質上スタート>水中>クロールの順で速く泳げます。
スタートからの浮き上がりは他の距離、種目を泳ぐのにも大切な動作です!
この機会に周りと差をつけてみてはいかがでしょうか?
以上、ともまるでした。
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■下半身強化
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